こんにちは。フランス在住アロマトローグ・自然療法士のTomomiです。
先日の【精油は飲んでいいの?】という記事が案の定、波紋を呼びました。
本当はきちんと学んでいただきたいのですが、とりあえずこれはやらないほうがいいですよー、というアロマの危険な使い方をお話しようと思います。
今日は「あなたの身のため」を思って、ちょっと辛口になります。
その使い方をしている人にとってはドキっとするかもしれませんが、ご容赦くださいね。(怒っているんではないですよ、安全のため、です!)
精油の事故ってホント、笑えないんです。
だから、大真面目に辛口で忠告させていただきますね。
もちろん飲んでしまっても、一生の障害が残るなんてことはありません。
(ひと瓶一気飲みした場合は、その限りではありません)
リカバリー可能ですので、そこは怖がらないで大丈夫ですよ!
危険なアロマの使い方 ①精油を水に垂らして飲む
IPAP協会をやっていたとき、会員さんなどからいろいろな情報が私のもとに集まってきて、日本の「精油飲用事情」はちょっとだけ詳しいと自負しております。
❌ 芸能人が「朝、レモン精油を白湯に垂らして飲むといい」と紹介
❌ ママ友の集まりで「こどもの風邪の引きはじめにはペパーミント精油を水に垂らして飲むとすぐ治る」とお勧めされた
❌ 「ガン予防にフランキンセンス精油を飲むといいよ」と不安を煽られた
❌ お料理教室にいったら「精油入りのお水」が出てきた
❌ ナプキンに精油を垂らすと、月経の不快から解放されるというアロマの先生がいた
などなど、全国津々浦々から、このような事例のご報告きています。
ご報告してくださった方は
「白湯に垂らして飲んでいいのかしら?」
「こどもに精油を飲ませるのはいいの?」
「ガンが怖いから飲もうと思うんだけど、どうやって飲んだらいいの?」
「精油を飲んで、吐きました」「胃がムカムカしました」
「ナプキンに精油を垂らすのって、ナシですよね?フランスではやるんですか?」(←これは改めてしっかり記事にしようと思います)
という不安もご一緒に教えてくださいました。
精油を飲むと、食道や胃がムカムカしたり、違和感を覚えたり、吐き気を感じたりする人も多いです!
あれ、フランスでは飲むって言ってたじゃん!
記憶力のいいあなた、素晴らしい!
そうですよ、フランスでは精油の飲用もすることがあります。それは間違いありません。
でもね、水に垂らして飲まないんですよ、そもそも。
精油の飲用をフランスでやるときは、「不調の改善」を目的としているため、お薬っぽいニュアンスで摂取するんですよね。
錠剤に染み込ませたり、カプセルにしたりして、飲み込むんです。(写真が荒いですが、こういうので作ります!)
だから、口の中が苦ーい、まずーい、強烈な香りにクラクラする、なんてことはありません。
あとね、「不調の改善」のために飲用するので、短期集中なんですよ。
健康のためといって、毎日何ヶ月も続けるのは尋常ではありません。栄養ドリンクではありません。
精油のキャラクターを知っていたら、そんなこと恐ろしくてしないでしょうね。
危険なアロマの使い方 ②原液で肌に塗る
これも「初心者さんは」限定です。
私のレッスンを学んだ方は、原液塗布、高濃度塗布がどういう条件のもとであれば、可能であるかはわかっていると思います。
知らない方は、一律「原液のままお肌に塗る」ことはやめてくださいね!
私、ラベンダーアレルギーの方を知っています。
彼女曰く、使いすぎが原因ではないかって。
ラベンダー精油の成分の許容量を超えてしまったのかも知れません。
また、主婦湿疹にティートゥリー精油をてのひらに原液で塗ったことで、より一層ただれてしまった例も知っています。
ラベンダーもティートゥリーもゼラニウムもローズマリーも、どんな精油も使い過ぎれば毒になります。
高品質であっても同じです。
「使い過ぎれば」というのは、頻度もそうだし、量もそうですよね。
量はすなわち濃度に関係しますよね。
ただし、私のレッスンを受けた方は、その限りではありません。
危険なアロマの使い方 ③精油をたらしたお風呂に入る
アロマバス♪
これほど優雅なバスタイムはありません♡
私もしょっちゅう精油の香りをお風呂で楽しんでおります。
え?アロマの本にそう書いてあったって?
ごめんなさい。私に言わせれば、そのアロマの本、信用できません。
私も大失敗したことがあるんです。
まさにスクールに通う前、日本で買ったアロマの本に書いてある通り、精油を湯船に直接5滴くらい垂らし、かき混ぜてお風呂に入りました。
最初はね、「はぁ〜気持ちいい♪」なんて優雅に楽しめたんですが、しばらくするとお肌がピリピリしてきたんですよね。
え?なに?あれ、どうしたの?なんかピリピリ痛い!
すぐに原因が「精油」だとは思わなかったんです。
でも腰のあたりにぐるりとやけどのような赤みがくっきりと出てきたとき、まずい!と思いました。
一生懸命冷水を浴び、石鹸で体を洗って出ましたが、2、3日ヒリヒリしていたと思います。
精油の何がいけなかったのか、本に書いてあったのにどうしてこんなことになるのか?
さっぱりわからなかったんですね。
数年後、アロマのスクールの初日に、その時の謎が解けました。
先生が「精油は水に溶けず油に溶けます」と言ったんですよね。
すぐに思い出しました。
あのお風呂事件、腰をぐるりと囲んだやけど のような赤み・ヒリヒリ。
水に溶けない精油が、私の皮脂にピタっとくっついて悪さをしたんだ、と。
水に溶けないから、直に湯船に垂らしても、精油は浮いてきます。
フランスでは(日本でも売っています)乳化剤で精油をいったん乳化させてからお風呂に入れるんですよ。それなら安心!
精油は水に溶けない・油に溶ける
これだけは初心者の方もしっかり覚えておいてください。
今ならわかりますよね?
どうして白湯に垂らして精油を飲んではいけないのか。
だって、水には溶けないから!
芸能人は影響力が強いので、アロマの専門家かどうかをチェックしてから、よく吟味して彼らの精油活用法を取り入れてくださいね。
(今はアロマやハーブにとても詳しい芸能人の方もたくさんいらっしゃいます)
アロマを使うのは素敵なのですが、危険な使い方が、だんだんとあなたの健康を蝕んでいるかもしれません。
ただ、アロマの専門家が監修しているはずの本にさえ、乳化させないアロマバスのやり方が載っているくらいなので、初心者の方が危険な使い方をしてしまうのも仕方がないと言えば、仕方がないんです。
あなたが悪いのではありません!
でもね、アロマを学んだことがある人なら誰でも「精油は水に溶けない・油に溶ける」は暗記しているんですよ。
テストに出ますから。
なのに、それとお風呂に垂らすことが別の認識になってしまうんですよね。
暗記しても応用ができないのは、とても損します。
「精油は水に溶けない・油に溶ける」
だから、水に垂らして飲まない、お風呂に直に垂らして入らない、ということに繋がるんです。
私がアロマテラピーをお伝えしたいのは、
これ以上、不幸な事故を起こして欲しくないからなんです。
そして事故を起こした人が「精油って怖いからやーめた!」とアロマを嫌いになって欲しくもないんです。
アロマって「きちんと」使うと、香り豊かな人生にしてくれるのは私が実証済みです!
興味が出てきたら、きちんとしたスクールでしっかり学んでくださいね。
ちゃっかり宣伝になりますが、私もきちんとしたアロマをしっかり学べるオンラインスクールをやっています。