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【アロマ旅2023】④屋久島・屋久島の精油

こんにちは。フランス在住アロマトローグ・自然療法士のTomomiです。

屋久島旅行記 第2回目は屋久島の精油のお話

第1回目の森の香りについては、こちらからお読みください↓

屋久島は九州一高い2000mほどの山があり、日本一雨が降る場所。

南部と北部ではまったく気候が違うのだそうです。

そんな特異な島ならではの植物がたくさん!

もちろん精油になる植物もいろいろあるんですよ。

今日は屋久杉、楠木、たんかんの精油のお話をしたいと思います。

目次

屋久杉の香り、ご存知ですか?

そもそも、屋久杉ってご存知ですか?

屋久杉って屋久島で生育している樹齢1000年以上の杉です!

屋久杉(やくすぎ)は、屋久島の標高500メートル以上の山地に自生するスギ。狭義には、このうち樹齢1000年以上のものを指し、樹齢1000年未満のものは「小杉(こすぎ)」と呼ぶ。また屋久島で植林された杉を「地杉(じすぎ)」と呼ぶが、樹齢100年以内の小杉を指す語としても用いられる。

wikipedia

杉はもともと樹齢が500年くらいなのですが、屋久島で生育する杉は樹齢が倍以上になるのだそう。

日本一の雨量を誇り、湿潤で虫なども多いことから抗菌作用のある樹脂を豊富に含むのが特徴です。

ちなみに、天然の屋久杉は保護区以外の国有林では2001年に伐採が終了したとのこと。

つまり樹齢1000年以上の屋久杉で「伐採していい屋久杉」はもうすべて伐採しつくしちゃったということです。

もちろん樹齢1000年以下の小杉も時が経れば屋久杉になるのですが、1年や10年の話ではないので、天然の屋久杉はもうない、と考えていいと思います。(屋久杉は伐採してはいけないのだそうですよ)

とはいえ、今回、屋久杉ののブレスレットなどを購入しました。

屋久島にはたくさんの「屋久杉」で作られたお土産が売っています。どういうことなのでしょう?

保護区などでも台風などで倒れてしまった屋久杉はもとには戻らないので、それを加工しているようです。

また、台風などで倒れた屋久杉が、海に上がってくることもあるそうです!

海辺で屋久杉がみつかるかも!?(と思わず探してしまいました笑)

屋久杉は伐採することはできないのですが、何らかのかたちで屋久杉が手に入ると、それを加工してお土産物屋さんに並ぶ商品となるのです。

その加工の過程で出たおがくずが精油になるわけなんですね。

ここから屋久杉精油のお話し

屋久杉の香り、ぜひどこかで嗅いでいただきたいと思います!

先ほども書きましたが、「屋久杉」は樹脂が豊富なので、香りがどっしりと重く、普通の杉とはまったく違う香りの精油が取れるんです!

5年くらい前に調香師の方から「屋久杉精油」を譲っていただきました。

当時、フランスでセミナーをするため、和の精油を集めていたのです。

最初のセミナーは「木」の精油がテーマだったので、ヒノキ、ヒバ、クス、スギ、コウヤマキ 、クロモジなどの木の精油をコレクションしていました。

その頃は屋久島の名前くらいしか知らなかったので、スギと屋久杉の精油、実際に嗅いでみてぜーんぜん違うことに驚いたのを覚えています。

屋久杉のブレスレットも、ひとつひとつ香りの立ち方が違うんです。

ブレスレットを「香りで選ぶ」なんて初めてでした。

屋久杉の使う場所によって精油が豊富な部分とそうでない部分があるのでしょう。

ブレスレットでさえ香りがするのですから、精油は本当に香り高い!

屋久島が日本の中でも特別な気候や生態系を有するので、杉という木自体も特殊な成長をするのは納得です。

虫もすごく多く、高低差があるから寒暖の差も激しく、湿度も高い。

樹脂をたくさん含むゆえ、香りが全然違うんですね。

セスキテルペン類が多めなんですよ。だからとってもリラックスできます♡

私は大好きな香りになりました!

パリ教室で香りを嗅いでいただけるので、リクエストしてくださいね!

お次の精油は「クスノキ」

クスノキは台湾、中国、朝鮮の済州島、ベトナムといった暖かい土地に分布します。

日本では四国や九州など南部で育つ木ですね。

九州には内野樟脳さんという生産者さんが、昔ながらの製法でクスノキの精油を作っています。

そこで働いていた方が屋久島でクスノキの精油を作ってらっしゃるんです。

今回、アトリエにお邪魔したのですが、初めて「クスノキ専用蒸留器」を拝見して大興奮!

実はクスノキって、精油と同時に樟脳(カンファー)がとれるんですね。

そう、害虫予防のためにタンスに入れるアレが樟脳です(今の市販品はほとんど人工的に作っているそうですが)。

こちらでもクスノキ精油と樟脳を販売してらっしゃいます。

クスノキの学名はCinnamomum camphora

アロマテラピーを学んでいる方だったら「アレ?」と思いませんか?

✔️ クスノキ
✔️ ホーリーフ
✔️ ラヴィンサラ
が同じ学名です。

それぞれ、カンファー、リナロール、1,8シネオールがケモタイプです。

この謎について生産者さんとひとしきり盛り上がりました。

こちらの生産者さんのクスノキはもちろんケモタイプがカンファーのもの

樟脳の結晶は、自然の優しさで溢れていて、衣替えのときには害虫からお洋服を守ってくれますが、いざ着ると自然と香りは抜けていくんだそうです。

頼もしい樟脳ですね!防虫剤の香りがイヤな方には朗報です!

さてさて。最後の精油は「たんかん」

こちら、残念ながら旬じゃなかったので食べることはできなかったのですが(冷凍をいただきました)、とても美味しい柑橘です。

ポンカンとネーブルオレンジの自然交雑種だそうですよ。

屋久島や奄美大島などが特産地のようです。

ポンカンとタンカンの精油の嗅ぎ分けをさせていただきましたが、タンカンの方が甘い香りに感じました。

私は柑橘の精油はよく使うので、品質保持期限の短い柑橘でもありますし、ジャンジャン使おうと思います(もったいないと取っておいて、酸化してたくさん捨てた過去がありますので)。

今回、お土産物屋さんで屋久杉のさまざまな工芸品やクスノキ&樟脳、タンカンの精油を香って、香りの記憶がひとつ増えました。

屋久島で見たもの、感じたこと、思い出が香りとして記憶されたので、屋久島の精油を嗅ぐたびにあの旅行が蘇ってきそうです。

屋久島のイメージの香水、作ってみようかなと思っています!

Tomomi
アロマトローグ・自然療法士
2002年よりフランス在住
フランス人の自由きままでストレスの少ない生き方が心地よく、気づいたら20年以上住んでいます
アロマテラピー発祥の地、アートの都からフランス女性のような【凛としたオトナ】になるためのétudeをオンラインスクールでお伝えしています!

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