こんにちは。フランス在住アロマトローグ・自然療法士のTomomiです。
突然ですが、あなたは精油をどこで買っていますか?
フランスでは、薬局に普通に置いてあります。(置いてない薬局もあるかもしれませんが、私が知る限りほとんどの薬局で売ってます)
オーガニックスーパーにも置いてあります。
エルボリストリ(ハーブ薬局)でも購入できますね。
・アロマテラピー専門店
・ネットショップ
・アロマをやっているお友達から買う
・アロマスクールの先生から買う
・雑貨屋さん
日本ではこんな感じの場所で精油を購入できるのではないでしょうか。
日本に住んでいたらきっと「精油が買えない!」という悩みを持つ人はいないと思います。
ちょっと調べれば「売っている場所」はすぐに見つかるでしょう。
ということで、今日のブログはおしまい!
ではなくて、もう少し突っ込んで考えたいと思います。お付き合いくださいね。
「いい精油が買えない!」「自分が買っている精油がいい精油なのかわからない」というお悩みはあるのでは?
まず【高品質の精油】に関しては、アロマをやる上での永遠のテーマといっても過言ではないくらい、とても大きな問題です。
そして、申し訳ないですが私はあなたに「答え」を提示できません。
最後まで読んでも「ここでこの精油を買えばいいのか!」という回答は得られませんので、ご了承くださいね。
なぜなら高品質の精油の基準がないからです。
基準はそれぞれの人のこころの中にあります。
・超香りのいい精油で調香師も使っているものだけど、10mlで10万円する
・生産者さんから購入できるんだけど、フランスの彼の畑にいかないと手に入らない
・アロマ界のレジェンド**先生のブランド!ただしフランス語でしか買えない
・フランスで評判のいい精油、国際郵便で関税を取られた!
という精油、ホイホイ買えますか?
精油に使えるお金が有り余るほどある人や、フランスの畑のそばに住んでいる人(もしくはすぐに旅行できる人)、フランス語がネイティブな人なら、アリかもしれませんが、あまり現実的ではありませんよね。
あなたにはあなたの「こだわり」があり、私には私の「こだわり」があります
香り重視の人
成分重視の人
価格重視の人
手軽に購入できることを重視する人
有名人のお墨付きを重視する人など、人それぞれです。
なので、はっきりと「これが高品質」というものがあったとしても、あなたがそれを買うかどうかは別問題なんですね。
現実的には「手に入る精油のうち、どれが一番自分のこだわりに近いか」で考えなければなりません。
ただし。
前にもお話ししましたが、フランスのアロマテラピーは不調の改善のために積極的に(高濃度などで)精油を使用するため、そのクオリティにはこだわります。
品質に関してチェックして欲しいこと!
品質ですが
✔︎ 水蒸気蒸留法あるいは圧搾法で作られたもの(アブソリュートはフランスでは使いません)
✔︎ 100%ピュアでナチュラルであること(混ぜ物をしていない)
✔︎ 生産地がわかっていること
✔︎ 学名がきちんと書いてあること
✔︎ ロット番号が書いてあること
は最低限必要かな、と。
できたら
✔︎ ケモタイプが書かれていること
✔︎ オーガニック認証があること(本物の)
もあるといいですね。
フランスでは、上記の項目をクリアしたメーカーだけにフランス/EUのオーガニック認証をつけることができます。
ABあるいはユーロリーフマークのオーガニック認証があれば、品質はそこそこ保証されます。
最低限の品質をクリアとみなされるんですね。
残念なことに、日本で売っている多くのメーカーがここの品質をクリアしていないので、日本で購入する人は注意が必要です!
いいものもいっぱいありますが、そうでないものもあります!
私の見解では、成分分析表は必須ではありません
成分分析表は、生産者さんとメーカーが「売ってもいい品質かどうか」を確かめるためのもので、消費者は知る必要はないんですよ。
日本で箱の中に成分分析表を入れているメーカーさんでも、フランスでは入っていないんですよ!
というか、成分分析をかけて「**精油として合格!」というものを売っているはずですよね。
きちんとしたメーカーさんなら「売っている=いい精油」だと思いませんか?
当たり前すぎるため、わざわざ消費者にお伝えする必要がない情報なんです。
フランスで「成分分析表を見せて」と言うと「うちの品質を信用していないのか!」って言われちゃいますよ。
もうひとつ、箱の中に入っているということは「成分分析を見てから購入」ができません!
「この成分が*%しか入っていないんだったら、私いりません」ということができない。
そんな紙きれに、あまり意味があるとは思えないんです。
そもそも、日本のメーカーが箱に入れている成分分析表って「抜粋」なのを知っていますか?
本当の成分分析表って記載事項がたくさんあります。
あるとき、日本でも大人気の有名メーカーのマーケティングの方が私に
「なんで日本人は成分分析表にこだわるの?読めもしないのに…。」
と聞いてきたのですが、ごもっともすぎてぐうの音も出ませんでした。
成分分析表がないとダメという風潮を作っておきながら、成分分析表の読み方を教えている日本のスクールはあまりありません。矛盾していますよね?
もちろん、消費者が問い合わせたときに提示できないようなメーカーはよくないですが、「抜粋」だし、ほとんどの人は読めないし、紙に印刷してわざわざ入れるのは、エコロジーの面でも、コストの面でも時代遅れでは?
ちなみに、あるメーカーの精油が、どう考えても合成の香りだったので成分分析表を取り寄せたところ、もっともな成分分析表を送ってきましたが、主要成分の香りがほとんどしないということがありました。
あ、偽物の成分分析表だな、って思いました。
その精油と成分分析が一致している保証は、残念ながらないんです。
(きちんとやっているメーカーさんももちろんあるんですよ!そこは誤解しないでください!!)
つまるところ、成分分析表があれば「いい精油」とは言えないので、その基準、見直した方がいいのでは?って思います。
私が成分分析表が各精油箱に入っていなくてもいいと思っている理由は、
①ちゃんとした精油として自信を持って売っているものに、わざわざ証明書必要?
②成分分析表を見てから購入できないのであれば、意味がない
③日本のメーカーが箱に入れている成分分析表は一部抜粋でしかないから
④成分分析表が読めないのに、どうして欲しいの?
⑤精油と成分分析が一致している保証はない(という経験をしたから)
いい精油ってどこで売っているの?
日本では、アロマテラピー専門店、ネットショップ、雑貨屋、アロマをやっているお友達、アロマスクールの先生から購入することができると言いました。
どこで買えばいいでしょうか?
正解は「わかりません」。
そこで買えば「いい精油」という単純なことではないんです。
実は、私が代表として5年間運営していた一般社団法人パリ・フィトアロマ協会では、日本で購入できる28社のラベンダー精油ブランドを比較するプロジェクトを2021年に行い、実際に嗅ぎ比べができるイベントをしてきました。
最初、40社くらいの候補の中から、ホームページなどを調べたり、問い合わせたりして28社に絞り込んでいます。
このときは小売のショップではなくて、メーカーの比較でしたが、いろいろなメーカーがありましたね。
どこで売っていても「どのメーカーか」が重要になってきます
それぞれのメーカーが何にこだわっているか、を見極めて買って欲しいのです。
そのこだわりは、きっとホームページなどを見ると書いてあると思うのですが、そこでも注意!
メーカーのホームページもおかしなことが書いてあるところ、いっぱいありましたよ。
「知らない人はなんとも思わないよね」
「知っている人はこの文章の矛盾に気づくよね」
というもの。やっぱりね、知識って重要なんですよね。
「消費者である自分が賢くなる」は、手抜きしないでください
あなたが自分で調べて、心の底から「いいと思う!」と思えるものを使ってください。
自分の目と鼻を使って確信したものが最高の一本になるはずです。
ちなみに私の場合
① ホームページを隅々まで見て、疑問があれば問い合わせる
(28社のときも、問い合わせて矛盾が確信に変わって却下したメーカーがあります)
② 実際に売っている人や業界の人たち(一人ではなくて複数)にあれこれと聞き込みをする
③ その上で「よさそうな予感」がしたら1本買ってみて、実際に使ってみる
リサーチでも実際に使っても「私がいいと思う!」が私の判断基準です。
ここでこれを買えばOKという答えはありません!
私の精油箱にいる選ばれし精油メーカーは、私なりの理由があるんですよね。
お気に入りはいくつかありますが、ブログではメーカー名を挙げないと決めています。
理由は、どんなに理由を書いても、メーカー名だけが一人歩きしてしまうし、「私にとって」の一本が「あなたにとって」の一本ではないということが伝えられないからです。
その代わり、フランス・アロマテラピー中級1という講座では、徹底的に精油の品質についてお話ししています。
「どのメーカー」を買うかではなく「どういうこだわり」がいいのか、という本質論を教えています。
この講座を受講すると、自分にとって最高の精油メーカーが探せるようになります!
日本で長年アロマ講師をしていた先生方も目から鱗の人気講座なんですよー。
雰囲気アロマじゃなくて、本当に役立つアロマを学びたいならオススメ!
ということで、「どこで買うか」ではなくて「どういうものを買うか」という視点で、あなたにとってのいい精油を選んでくださいね♡
なるべく早い段階で高品質の精油に出会うことがその後のアロマ人生を変えますよ!