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ラベンダーとプロヴァンスの村巡り その1

こんにちは。アロマトローグのTomomiです。

6月のアロマ研修旅行の旅行記をお届けしています。

アヴィニョン編、リヨン編、ヴェルサイユ編と続きます。

今日はラベンダーツアーのお話を。

目次

映えをとるか、学びをとるか

今回のアロマ研修旅行、ご一緒したTさんの「ラベンダーを見たい!」というリクエストに応えて日程を組みました。

アロマやハーブをやっていらっしゃる人にとって、映えをとるか、学びをとるか、で行先は変わります。

私は過去にフレグランスジャーナル社のツアー通訳として、また、自分がやっていた一般社団法人パリ・フィトアロマ協会の研修旅行として、「学び」を優先としたラベンダーを見学しています。

これは、生産者さんの畑を訪問する、ということ。

きっと、多くの方がフランスの生産者さんのところに行ってみたい!と思っているはず(私の生徒さんはみなそうです)。

でも、パっと行けるわけではありませんし、そんなふうに訪れて欲しくないのが正直なところ。

生産者さんは、本業は農家です。普通は見学をさせていません(見学できるところもありますが)。

私の知っている農家さんはみな、猫の手も借りたいくらい忙しいので、見学のために設備を整えたり、スタッフを雇ったりすることができません。そこに何のメリットもないからしません。

私が懇意にしている農家さんは、協会のツアーをしたい!見学させて欲しい!と言ってから、首を縦に振るまで5年かかりました。5年間会い続けて、やっと信頼を得て、OKしてくださったのです。

フランスのアロマ同業者にも「彼がよくOKだしたね」と驚かれたくらいなのです。

もし、こういった生産者さんのところへ行けることになったら、どうか失礼のないように静かに訪問してください。
時間厳守、歩く場所に注意する(雑草に見えても大切な農作物のこともあります)、それなりの服装でいく(ヒールの靴や綺麗な格好はあちらに気を使わせてしまいます)など、配慮してくださいね!

で、今回は「映え」をとりました(笑)。

生産者さんのラベンダーが「映えない」と言いたいわけではないのですが(でも仲良しの生産者さんは「ごめんねえ、綺麗な畑じゃなくて」って笑って言っていました)、もし一面紫のラベンダー畑の写真を撮りたかったら、こだわりの生産者さんの畑は違うかもしれません。

映えるラベンダー畑ももちろん農家さんが農作物を商品として作っています。

失礼を承知で言いますが、「映える」か「映えない」かは、用途によります。

石鹸などの香料にする場合、大量生産になることがほとんど。

農薬を散布して雑草を取り除き、トラクターで一気に刈り取ります。だから一面紫のラベンダー畑なのです。

一方、アロマテラピーなどの小規模生産の場合は、オーガニック農法のため雑草が生えていますし(あえて土壌を豊かにするために取り除きません)、手摘みのため、ラベンダーの株がランダムに生えているのです。

(これは私の体験と生産者さんから直接聞いた話、書籍などの情報なので、例外もあると思います)

過去に生産者さんの畑に行っているのですが、今回、一面紫のラベンダー畑も見てみたい!と思ったんですよね。

また、私が知っている生産者さんはアクセスが困難な場所なので、今回はプロヴァンスの雰囲気もまるごと味わえる観光ツアーにしたのです。

アヴィニョン発ラベンダーとプロヴァンスの村を巡る1日ツアー

私たちが参加したのは1日ツアー。

行程がハッキリと書かれてなかったので(どこにいくのかわからなかった 笑)、メールで問い合わせをしたところ、ガイドさんがそのとき最高の場所に連れて行ってくれるとのことで安心しました。

というのは、ラベンダーは植物だから、気候によって咲き具合が違うんですよね。

同じプロヴァンスでも日照時間など小さな環境の変化により、生育状況は異なりますからね。

私たちのツアーは、
アヴィニョン→リル・シュー・ラ・ソルグの朝市→リュベロン地方のラベンダー畑2つ→ルシヨン
→セナンク修道院→ゴルド→アヴィニョン
でした。

3つのラベンダー畑で写真タイム!

今回は「観光ツアー」なので、生産者さんからお話を聞くというのはなくて、畑の片隅でしばしラベンダーを感じるものでした。

正直最初は「観光ツアーだしね」とあまり期待していなかったのですが、その広大なラベンダー畑と3つともまったく違う生育具合、香り、音(鳥や蜂の音)を感じることができて、すごくよかったです!

ラベンダーじゃなくて…

ガイドのエミリーさん。私たち8人グループをバンで運転しながらずっと英語で解説をしてくれて素晴らしいガイドさんでした。

彼女に「私たちはアロマテラピーを仕事にしているんだけど、ラベンダー畑が楽しみ!」と言ったら「ごめんなさいね、今日はラベンダーじゃなくてラバンジン畑なの」とのこと。(ここでは「ラベンダー」と書いていますが、ラバンジンと置き換えて読んでくださいね)

6月下旬ですが、真正ラベンダーはこの地方ではまだまだ見頃ではなく、もっと低地で生育するラバンジンを見にいくのだそうです。

車の中でもずっとラベンダーとラバンジンの違いについて詳しく丁寧にお話ししてくださり、興味深かったですよ。

私としては、これまで真正ラベンダー畑ばかりだったので、ラバンジンにクローズアップしたツアー、逆に嬉しかったです。

エミリーさんの注意事項

車の中で口を酸っぱくして注意していたことが、さすがだなと思ったのでシェアしますね。

それは、絶対にラベンダー(ラバンジン)を触ってはいけない!ということ。

この時期は毎日、いろいろなツアーでひとつの畑に500人以上が訪れるのだそうです。

そのうちの5人がラベンダーに触れることで、月に150人。

私たちの手の菌が、ラベンダーの株を痛めてしまうこともありますよね。

見せていただいているラベンダー畑は観賞用ではなく、農家さんの商品。

「見てもいいよ」という好意に、商品を台無しにして応えてはいけないのだ、と。

本当にそうですよね。

これまでは生産者さんのところでご本人から「ほら、触ってみて」と言われて触らせてもらいましたが、今回はその生産者さんがいらっしゃらない。

なのに、やたらめったら触ったり、引っこ抜いたり(これは論外!)、ゴミを捨てたり、奥の方まで歩いて行ったり…。これは絶対にしないでね!と何度も何度もおっしゃっていました。

なので、私たちは畑の片隅で、ラベンダー畑の1mくらいまで入らせていただいて、映え写真を取らせていただいたのです。

ということで、今回も長くなってしまうので次回、どんなツアーだったか詳細をお伝えしますね!お楽しみに♡

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Tomomi
アロマトローグ・自然療法士
2002年よりフランス在住
フランス人の自由きままでストレスの少ない生き方が心地よく、気づいたら20年以上住んでいます
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