こんにちは。フランス在住アロマトローグ・自然療法士のTomomiです。
フランスではアロマテラピーやフィトテラピーは医療として認められています。保険で還付されるんですよ。
という話、聞いたことがありませんか?
私がアロマを始めた15年前くらいから、日本のブログでよくみかけました。
その頃はアロマ初心者だったし、フランス滞在もそこまで長くなかった(5,6年)ので「そうなんだー」くらいにしか思っていなかったんです。
今日はホントのところ、お話ししていきたいと思います!
以前記事にしましたがIPALというアロマの学校で、みーっちりフランスのアロマテラピーを学んだ私。
精油の化学、解剖生理学、不調を改善するためのブレンド、本格的に勉強しました。
でも、
フランスではアロマテラピーやフィトテラピーは医療として認められています。保険で還付されるんですよ。
という話、先生はひとことも触れなかったんですね。
実際にそういうお医者さんにかかって話を聞いてみたいと思って、IPALの先生や校長先生に聞いてみたんです。
精油やハーブを処方する医者はいなくはないけど、保険で還付されるなんて、今も昔も一度も聞いたことがないわよ
と言われました。
え?そうなの?あの日本でまことしやかに言われていることって???
きっとそれを書いた人もデタラメを言っているわけではないでしょう。
だから「ウソだー!」と責めるつもりはありません。
いろいろな見方があるわけですし。
(ちなみに昔ブログで「フランスではアロマは医療で使われていません!」と書いたら、フランス在住の方から「嘘つかないでください!」とクレームが来たことがあります。結局、何を見ているか、何を仕事にしているかによって立場は違いますよね。)
「それ違うかも」と言うためにはリサーチをしなければ
なので、自然療法関係の人、自分のホームドクター、薬剤師、友達などに聞きまくったんです。
収穫は、ほぼなし。
パリというフランスの首都で関係者に聞き込みをしても情報が出てこないのなら、少なくとも「一般的」ではないと思いませんか?
でも、在仏10年ちょっとでやーっと見つけました!【医師免許を持ちながら、西洋医学でなく植物のレメディを処方するお医者さん】。
パリにも数人いらっしゃいます。
でも、あちこちにいて一般的なのではなく、よーく探さないとたどり着けません。
(私、探してから5年くらい経ってます)
【ホントのところ】その1 保険でカバーされた?
私もリサーチ目的で一時期お世話になりました。
(ハーブとアロマのおかげで健康すぎて、お医者さんにいくことすらほぼないんです♡)
まず、診察料が高い!通常の5倍くらいしましたよ!
数回通ったのですが、保険還付を完全に外されたとのことで、最後は診察料がめちゃくちゃ高くなってしまいました。
診察料は患者も医者も国からの援助はない、ということですね。
処方されたレメディに関しては、国民健康保険ではカバーされません。
一部任意保険がカバーしますが、ほぼ実費でとても高いです。
↑ここがポイントです。
だから「保険でカバーされる」というのを、どう捉えるかによって答えが違ってきますよね。
私は、国がカバーしないなら「フランスではアロマは保険でカバーされる」とは言えないと思っています。
【ホントのところ】その2 どんな治療をするの?
先生は、医師免許を持っている自然療法士と思っていただければわかりやすい。
だから、自然療法士とほぼ同じ診察となります。
私の先生は、ある学派の自然療法診断を採用していて(忘れちゃいましたが、あまり聞き慣れないマイナーなところでした)、問診と触診で体質を診断してくれました。
診療時間は、普通のお医者さんは20-30分なのに対し、彼女は90分くらいだったかな。
自然療法士による体質診断、健康相談ってだいたいこんなかんじです。
なので、金額は高いのですが、それ相応の診察料だと思います。
その先生は毎回、チンキやホメオパシー的な顆粒や、サプリ的なものを処方してくれます。
これ、対症法のレメディではなくて、体質改善の見地から処方されたレメディです。
フランスの自然療法では、すべてよく使われる飲用するもの。
処方箋を持って「自然療法の処方箋を受け付けてくれる薬局」で作ってもらうんです。
【ホントのところ】その3 精油を処方する医師はいるのか?
その先生に聞いてみました。
精油を処方することってある?
ないわね
と即答でした。
(精油の飲用をする医師もフランス国内には数名いるのは知っています)
精油を飲用で処方する医師はゼロではありませんが、ほとんどいません。
その「ゼロではない」を「フランスではー」と言ってしまうのは誇張かなと私は思います。
じゃあ結局、アロマは医療じゃないんだね
と結論づけたくなりますが、フランスで学ぶアロマテラピーは完全に医療領域に足を踏み入れています。
今は薬局方などもあるので、精油を処方する医師は減っていますし、飲用レメディを作ってくれる薬局も減っています(でもパリにも5、6軒ありますよ!エルボリステリ(ハーブ薬局)ではありません)。
情報に関しては法規が適用されないため、学校では「昔から医師たちがやってきた病気を治す精油の使い方」を学ぶのです。
そういう本もいっぱい出ています。
ということで、フランス在住20年、アロマトローグ・自然療法士として活動している私からの視点で言うと
✔️ アロマやフィトは国民健康保険ではカバーされない
✔️ 精油やハーブ、チンキなどの自然療法レメディを処方する「医師」はほとんどいない
✔️ 医師 兼 自然療法士の先生だと、フィトテラピーのレメディは処方するけれど、精油はほぼ処方されない
✔️ でも、フランスでアロマテラピーやフィトテラピーを学ぶと「不調の改善」目的のかなり踏み込んだものだったりする
これがホントのところ。
もちろん、これも私の見方に過ぎず、他の方が別の角度から見るとまた違う意見かと思います。
一意見として参考にしていただければ嬉しいです!
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