こんにちは。アロマトローグのTomomiです。
6月のアロマ研修旅行の旅行記をお届けしています。
アヴィニョン編、リヨン編、ヴェルサイユ編の今日はリヨン編第2弾です!
フランスでは医師が精油を処方する

私はパリ在住23年ですが、日本のみなさんがおっしゃるように「フランスでは医師が精油を処方する」場面に出会ったことがありません。
アロマや自然療法をスクールで学んでいるときにも、先生やクラスメイトに聞き込み調査をしましたが、それは一般的ではないことがわかりました。
ゼロじゃないけど、「フランスでは」ではない。
こういうこと、たーっくさんあります。
過去に日本で行ったセミナーでお伝えしてきたので、ちょっとは浸透しているかと思いますが、10年前は本当に「まことしやかに信じられている」一般的ではない事実が多かったんですよ。
精油を処方できる医師は限られています(ほぼいません)。
だって医学校でアロマテラピーは学ばないから。
一部オプションで自然療法(フィトテラピー)を選択できますが、必須ではないのです。
でも、アヴィニョン編で見てきた通り、中世の医療といえば自然のレメディを使って治癒していましたし、その知恵と経験がもととなって、現代医療のお薬などが生まれた。
つまり、時代を遡れば「精油やハーブを処方する医師はいた」のは事実。
でも2025年(と言わず、私が日本に向けて発信を始めた2014年)には、もうそんな人はフランス国内でも数えるほどしかいないのです。
パリとリヨンは様子が違う
私はずっとパリに住んでいるので、パリ周辺の事情を見てこのように話しています。
ですが、パリとリヨンはちょっと違うんですよね。
パリは首都ですから、かつての医療=自然療法はどんどん現代医療に追いやられて、エルボリストリが数件残っているという状態。
お上の目があるので、あまり派手なことができません。
一方リヨンはそこまで厳しくなく、フランス人に根ざしている自然療法が街のあちこちで手に入れることができるんです。
自然療法ショップやアイテムがすごくたくさんあるのがリヨンの魅力。
ハーブは新鮮、パリには流通していないメーカーもたくさんあり、パリのエルボリストリだけを見るだけではわからない「自然療法」を実感できると思います。
自然療法ってなあに?
自然療法って漢字の通りなので、ハーブもアロマも知っているよ程度で使ってしまいがちなことばです。
ただ、フランスではもうちょっと深い言葉ですし、私も「日々アップデートしていい自然療法士になる!」という覚悟で使っています。
どういうことかというと、自然療法ショップを見ていただくと一目瞭然です。
自然由来のレメディとは、精油やハーブ、チンキ、フラワーバッチ、ジェモチンキあたりはもちろんのこと、微量元素や植物サプリ、アピテラピーのレメディなども守備範囲に入るんですよね。
つまり、これらの知識が全部あるのを前提として、不調を訴えるクライアントに最善のアドバイスをするのが自然療法士です。
私もスクールで自然療法を学んでいますが、これらすべてをやりましたよ。(知識はまだまだ浅いですが)
今回訪問したモダンな自然療法ショップには、ありとあらゆる自然療法アイテムが置いてあり、お客さんの話を聞きながらぴったりのアイテムをお勧めして説明くれます。
結構フランス人はいろいろ聞いてくるので、かなり知識がないとアドバイスができません。

お店の入り口に、各スタッフの専門が書かれていました。
薬学博士、自然療法士(ナチュロパス)、リフレクソロジー、催眠療法、微量栄養素、植物療法、生物学、栄養学など。ショップ店員と侮れませんよね。
このような自然療法ショップがリヨンにはいくつかあり(パリにもありますが)、ひっきりなしにお客さんが不調を訴えてアドバイスとアイテムを求めてくるのです。
食事から住む家までこだわり、生活のすべてが自然を中心にしていて、自然のレメディで日々の不調を改善する人がたくさんいます。
その専門家として人々の健康に一役買いたい!という人がアロマやハーブ、自然療法を学びにスクールを受講するのがフランスなのです。
リヨンに行ったら、ぜひ「フランス人の生活に根差した自然療法」を感じて欲しいと思います!
食のメッカ リヨン
リヨンといえば、ポール・ボキューズ。現代の有名なシェフです。
シェフとして働いた53年間、ミシュランの3つ星をキープしてたんだそうです!すごいですよね。
自然療法が好きな人は、食にもこだわりがあります。
リヨンは自然療法の伝統があり、周りは農地なので、体にいい美味しいものがすぐに手に入るのですよね。
だから、食の街として有名なのも納得です。
自然療法はマニアックですが、グルメなツアーとしてもリヨンはおすすめ。
たくさんの「ブション」と呼ばれるリヨンならではビストロがありますし、ボキューズグループがやっている手頃なビストロもリヨン市内に何軒もあります。
今回も飛び込みで入ったレストランが本当に美味しかった!

で、無類のチョコ好きの私が強烈にお勧めするのがBernachonです。
パリにもお店ができたそうなのですが、リヨンはサロンドテがあります。
前回の日帰りの際には、あちこちの自然療法ショップとショコラトリーを巡ってしまい、サロンドテが閉まって食べられなかったので、今回は絶対にリベンジしなければ!と息巻いていました。
チョコを削ったレースのリボンみたいな装飾が見た目にも美しいのですが、サクランボとチョコレートの濃厚なマリアージュがたまりません!
ダークチョコなので甘ったるくはなく(でもちゃんと甘いので「甘くなくて美味しいケーキ」が好きな方はびっくりするかもしれません)、リヨン散策の疲れがすーっと溶けて元気になります!
このケーキは、リヨンのスターシェフ、ポール・ボキューズがジスカール・デスタン大統領から勲章を授与する際のパーティーで考案されたものなんですよね。
リヨンを代表するショコラティエのベルナション氏がボキューズの晴れ舞台のために作ったケーキが今も食べられるなんて、嬉しいじゃないですか!
もちろん、最高級のカカオを使って熟練の技で仕上げた本物の味なので、一度は食べてみてください!
サロンドテのお隣がケーキとチョコレートのショップになっています。
私は毎回ボンボンショコラの詰め合わせを買って、毎日の楽しみにしているのですが、今回は猛暑すぎて店員さんにも「タブレット(板チョコ)の方がいいです」と言われたので、スパイスやナッツやドライフルーツがたくさんのったマンディアンをお土産に。
自然療法士としても「ダークチョコレート」は健康にいいので、レメディのひとつとして考えています。
時と場合によっては、自然のお薬にもなることは、カカオの歴史を紐解けばわかりますよね。
他にもBean to Barのこだわりのショコラティエがたくさんいるリヨン(パリにも進出していないところも多い)なので、ぜひチョコレート屋さん巡りもしてみてください!
そんなこんなで、リヨンにくると、私は新鮮なハーブやチョコレートをたくさん買い、自然療法ショップで情報収集し、美味しいレストランでリヨンならではのお料理をいただくのが定番。
今回は猛暑だったので、こってりなリヨン料理はパスしましたが、からだにいいもの、からだが喜ぶものがキュっと詰まったリヨンを堪能できて楽しい旅となりました!
今日はこれにて終了。次回はヴェルサイユ編をお届けしますね!お楽しみに♡
フランスの自然療法の現状をお伝えします!
パリ在住23年、こちらで自然療法を学んだ私が、今回の南仏旅で改めて実感した「フランスの自然療法」のリアル。
フランス人はどんなふうに自然療法を取り入れて、美しく健やかに人生を楽しんでいるのか。
これを南仏旅のレポートを通じて体感していただけるセミナーを行うことにいたしました!
南仏の旅から紐解くフランス流セルフケア -自然と調和し美しく年を重ねる知恵- セミナー7/31開催です!
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