こんにちは。アロマトローグのTomomiです。
今日は香りのお話です。
その言葉の落とし穴と、アロマの本質に迫る
…アロマの世界では、よく聞く言葉ですよね。
実際、それによって「えっ、面白い!」と興味を持ち、アロマの扉を開いた方も多いのではないでしょうか。
もちろん、一理ある。私もそう思います。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。
その香り、”本当に”その人に必要なのでしょうか?
それとも、ただお客さまの満足度をあげることを優先して、本当のこころのお悩みの解決を避けていないでしょうか?
好き=必要、とは限らない
たとえば、あなたが今とても疲れていて、気分がどんよりしていたとします。
そんなときに、甘くてやさしい香りを嗅いで「ほっとした」と感じる。
その瞬間は確かに癒されるし、必要な“休憩”だったかもしれません。
でも、それが「本当の意味で」その人のこころの状況に必要な香りかどうかは、また別の話なんです。
疲れていると言っても、いろいろな疲れがある。
気分がどんよりと言っても、いろんな原因でどんよりします。
そこにアプローチせず、お客さまが「これ好き」といったものでヨシとしてしまうとしたら、お客さまひとりで好きな香りを選べばよくなってしまいます。
アロマのプロだったら、そこではなくて、「その人のその感情は何が原因で生み出されているのか」を分析し、その根本解決をするための香りを提示しなければならないのではないでしょうか。
私は香りのセッションをやっています。
今はオンラインですが、かつてはリアルでやっていました。
来る人のアロマ習得度にもよるのですが、アロマをあまり知らない人だと、香りについての感度が高くありません。
好き・嫌いという2択になってしまいます。
たいがい、嗅いだことがある香りが好きとおっしゃいます。
その人のこころの状況をヒアリングすれば、他の香りを提示した方が解決につながります。
だから「知らない香り」「嫌いな香り」を避けて、好きな香りを選ぶと、根本解決にならないなーと思っています。
なので、「今、心地よいと感じた香りが、あなたに必要な香りですよ」って本当?と言われれば、半分そうなのですが、私はあえてその方にとって「心地よくない」香りに注目します。
「嫌いな香り」にこそヒントがある
私がこれまで関わってきたお客さまの中には、
「この香り、苦手なんですけど…なぜか気になるんです」とおっしゃる方もいました。
そういう風に香りを感じられると、こちらとしてもとてもやりがいがあります!
なぜなら、そういう香りには、実はこころの奥底に眠る未解決のテーマが隠れていることがよくあるからです。
- 無意識に我慢してきた感情
- 子どもの頃から刷り込まれた“〇〇すべき論”
- 自分では気づいていないストレスや恐れ
そういった「見たくない部分」を映し出してくれるのが、時として“嫌いな香り”なんです。
ここを無視して、「好きな香り=正解」としてしまうと、本質的な変化や癒しには、なかなかたどり着けない。
香りは脳にダイレクトに届く
アロマの面白さは、「いい香り〜癒される〜」という感覚の先に、脳科学的な深いしくみがあること。
嗅覚は、五感の中でも唯一、大脳辺縁系(感情や記憶をつかさどる領域)に直接届く感覚です。
だからこそ、香りは私たちの意識に入り込むスピードがものすごく速く、ときにことばにならない感情や記憶を引き出すトリガーにもなる。
それゆえに、「好きな香りだけで癒される」はとても表面的な体験にすぎないこともあるんですよね。
「好きな香り」に甘えていないか、自分に問いかけてみて
香りのセッションをやってらしたり、セラピストとしてお仕事をしていくとき、
「お客さまが好きと言った香りを提供するだけ」で満足してしまうと、
自分のスキルがいつまで経っても上がりません。
もちろん、心地よさも大切です! 無理やり嫌な香りを勧める必要はありません。
でも、少し踏み込んで、
「なぜこの香りを選んだんだろう?」
「この香りが“心地よい”と感じる背景には何があるのか?」
と考えてみる視点を持つだけで、その人にとっての“本当に必要な香り”に近づけることがあるんです。
香りの本質を見極める目を持つこと
「いい香り」は、たしかに幸せな気持ちにさせてくれます。
でも、アロマの魅力はそれだけじゃない。
- からだの声に耳をすませること
- 感情の奥にあるメッセージに気づくこと
- 無意識に目を向けること
香りは、その入口に立たせてくれる“ツール”です。
そして私たちアロマのスペシャリストの役割は、ただ「好みの香り」を差し出すことではなく、
その香りを通して何が見えてくるのかを共に探るナビゲーターになることだと思うのです。
アロマを“仕事”にするなら、曖昧な言葉で終わらせない
「好きな香りがあなたに必要な香りですよ」
…この言葉を使うのは簡単です。間違っているわけでもない。
でも、それだけでは本質に近づけないのはお分かりいただけたでしょうか。
香りの持つ深さ、脳の反応、そしてクライアントの本音。
そういった多層的な視点を持ってこそ、アロマは本当に“人を癒す力”を発揮すると思うんです。
趣味ではなく、仕事としてアロマを扱いたいあなたには、ぜひその目を、知識と経験で養っていってほしいと思います。
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